バージョン情報

[configuration.version_information]

oneTBB には、マクロ、環境変数、およびバージョンとランタイム情報を取得する関数が用意されています。


// <oneapi/tbb/version.h> ヘッダーで定義 

#define TBB_VERSION_MAJOR /*implementation-defined*/ 
#define TBB_VERSION_MINOR /*implementation-defined*/ 
#define TBB_VERSION_STRING /*implementation-defined*/ 

#define TBB_INTERFACE_VERSION_MAJOR /*implementation-defined*/ 
#define TBB_INTERFACE_VERSION_MINOR /*implementation-defined*/ 
#define TBB_INTERFACE_VERSION /*implementation-defined*/ 

const char* TBB_runtime_version(); 
int TBB_runtime_interface_version();

バージョンマクロ

oneTBB は、次に示すようにバージョンに関するマクロを定義します。

  • TBB_VERSION_MAJOR マクロには、メジャー・ライブラリー・バージョンを表す整数値が定義されています。

  • TBB_VERSION_MINOR マクロには、マイナー・ライブラリー・バージョンを表す整数値が定義されています。

  • TBB_VERSION_STRING マクロには、完全なライブラリー・バージョンの文字列形式が定義されます。

  • TBB_INTERFACE_VERSION マクロには、現在のインターフェイスのバージョンが定義されています。値は、xyyz 形式の 10 進数です。ここで、x はメジャー・インターフェイスのバージョン番号、y はマイナー・インターフェイスのバージョン番号です。マクロはリリースごとに変更されます。

  • TBB_INTERFACE_VERSION_MAJOR マクロは、メジャー・インターフェイスのバージョン番号である TBB_INTERFACE_VERSION/1000 として定義されます。

  • TBB_INTERFACE_VERSION_MINOR マクロは、マイナー・インターフェイスのバージョン番号である TBB_INTERFACE_VERSION%1000/10 に定義されます。

TBB_runtime_interface_version 関数

ランタイムにロードされた oneTBB ライブラリーのインターフェイス・バージョンを返す関数。

TBB_runtime_interface_version() が返す値は、コンパイル時に取得される TBB_INTERFACE_VERSION と異なる場合があります。これを使用して、アプリケーションが、互換性のある oneTBB ヘッダーのバージョンでコンパイルされているかどうかを確認できます。

一般に、ランタイム値 TBB_runtime_interface_version() は、コンパイル時の値 TBB_INTERFACE_VERSION 以上でなければなりません。そうでないと、アプリケーションは、ランタイム時にすべてのシンボルを解決できないことがあります。

TBB_runtime_version 関数

ランタイムでロードされた oneTBB ライブラリーのインターフェイス・バージョン文字列を返す関数。

TBB_runtime_version() が返す値は、コンパイル時に取得される TBB_VERSION_STRING と異なる場合があります。

TBB_VERSION 環境変数

TBB_VERSION 環境変数を 1 に設定すると、ライブラリーは標準エラー出力 (stderr) に情報を出力します。各行は “TBB: tag value” 形式で、tag と value は追加のライブラリー情報を示します。

警告

この出力は実装固有であり、変更される場合があります。